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2002年06月15日 |
デンマーク 0-3 イングランド
ゴール ENG 5 リオ・ファーディナンド(5') 10 マイケル・オーウェン(22')
11 エミール・ヘスキー(44')
序盤に2得点を先取したイングランドは、まったくキレのないデンマークを終始支配し、彼らの準々決勝進出の道を閉ざした。次の試合でイングランドは、ブラジル対ベルギーの勝者と闘うことになる。
完全復活したデービッド・ベッカムが素晴らしいプレーを見せたのは無論のこと、リオ・フェルディナンドとマイケル・オーウェン、そしてエミリ・ヘスキーが得点を上げた。初戦で王者フランスを下したデンマークだったが、最初の失点を最後まで引きずったように見えた。デンマークがFIFAワールドカップTMで無得点に終わったのは、今回が初めてである。
たった5分で、イングランドは相手のゴールを破った。デービッド・ベッカムのピンポイントのコーナーキックがファーポストのディフェンダー、リオ・ファーディナンドへ。彼のヘディングは、デンマークのゴールキーパー、トーマス・ソーレンセンに当たって、ふわりとゴールラインを割る(0:1、5分)。
早々と先制したイングランドは、ACミランの看板選手、トマス・ヘルベクが負傷でピッチを去ったのに乗じて、試合をコントロールし始める。ヘルベクの代わりに入ったのはカスパー・ベゲルント(7分)。
「ダニッシュ・ダイナマイト」の大爆発はなかったが、10分過ぎから、赤いユニフォームの軍団がグループAをトップで突破した実力を見せ始める。ヨンダール・トマソンが攻撃を指揮。
しかし、イングランドも反撃。エミール・ヘスキーがマーカーを交わし、鮮やかなスルーパスを受けて、ソーレンセンに襲いかかる。サンダーランド所属のキーパーは、素早く前に飛び出し、危機を防ぐ(16分)。
イングランドの積極的な攻撃がまたも実を結ぶ。ゴール前8ヤード付近で、トレバー・シンクレアからの低いパスをニッキー・バットがマイケル・オーウェンに回し、オーウェンが冷静にゴールの隅に叩き込む(0:2、22分)。
その直後、デンマークにも決定的なチャンスが訪れる。トマス・グラベセンからのパスを受けたエベ・サンドがゴール前で2度切り返して、強烈なシュートを放つが、ボールはゴール・ポストのやや外(27分)。さらに、右サイドで見事な疾走を見せたデニス・ロメダールからのパスがエベ・サンドの足の先に届き、ゴールになったと思えたが、ストライカーはボールの角度を変えることができず、デービッド・シーマンのゴールを破ることはならなかった(38分)。
前半終了数分前、ベッカムのパスを受けたヘスキーのロケット・シュートがソーレンセンのゴールを破る。不注意な守備と水浸しのピッチが、明らかにその原因であった(0:3、44分)。
後半に入ってすぐ、デンマークは1点を返すチャンスを無駄にする。ゴールライン付近から、ロメダールがマイナスのパスをイエスパー・グランケアに。しかし、チェルシーの選手はシュートを噴かしてしまい、チャンスはむなしく去って行った(47分)。
その直後、ヘスキーからロビー・ファウラーへの低いクロスは、イングランドが追加点をあげる決定的チャンスとなったが、小柄なストライカーは最後にボールをうまくデンマーク・ゴールに流し込むことができなかった(48分)。
デンマークはロメダールを右サイドに張り付かせ、プレッシャーをかけ続けるが、イングランドの強固な守備の壁をどうしても破ることができない。
デンマークにさらに精神的動揺を与えようと、ベッカムがイングランドの4点目の決定的チャンスを演出する。ゴール前25ヤードから、マンチェスター・ユナイテッドのスターは、ソーレンセンが守るゴールに向かって右足の強烈なシュート。キーパーは辛うじてボールを外に弾き出す(57分)。
デンマークはひたすらゴールを狙う。飽くことなき攻撃はベゲルントのシュートによりついに功を奏したように見えたが、シュートコースに入っていたチームメート、トマソンに当たってしまい、ゴールを外れる(67分)。
イングランドに追加点の絶好のチャンスが訪れる。ファウラーの素晴らしいクロスが、ゴール前に走り込んだシンクレアに。しかし、ミッドフィールダーのヘディングはバーの上に舞い上がってしまう(70分)。
両サイドともチャンスはいくつか掴んだが、後半にはゴールは生まれなかった。イングランドはデンマーク相手に見事な勝利を飾り、準々決勝進出を決めた。
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2002年06月17日 |
ブラジル 1-0 ベルギー
ゴール BRA 10 リバウド(67') 9 ロナウド(87')
ブラジルは遂にマルク・ウィルモッツ率いるベルギーのプレッシャーを乗り越え、後半にようやく彼ららしいリズムを取り戻した。貴重な先制点を上げたのはリバウド、続いて終盤にロナウドが追加点を叩き込んだ。ブラジルは準々決勝でイングランドと対戦する。
前半10分、ウィルモッツが先取点を上げたかと思われたが、ロケジュニオールを引っ張ったとして反則の判定が下った。そして67分、遂にリバウドが派手な一弾をゴールに打ち込むとベルギーの夢は崩れ去り、ロナウドが試合終了間際、追加点を決めた。
ベルギーは立ち上がり素早い攻撃を見せ、ゴール前25ヤード付近からムボ・ムペンザがフリーで放ったシュートは、マルコスが辛うじて指先で外に弾き出す(1分)。さらに、イブ・バンデルハーグが狙ったシュートは、緩いゴロとなってブラジルのペナルティー・エリアを横切り、ゴールの枠を外れた(5分)。
ブラジルの最初のチャンスを作ったのは、ジュニーニョパウリスタ。しかし、ペナルティー・エリアの少し外からカーブをかけて狙ったシュートは、右ポストの外を巻く(6分)。
見事な押し上げから、ロナウジーニョがボールをベルギーのペナルティー・エリアまで運び、フリーのロナウドにパス。ストライカーには時間もスペースも与えられていたが、シュートは曲がりきらず、ゴールの右上に外れる(19分)。
ロナウドが左サイドで相手選手を1人抜き、待ちかまえるリバウドにセンタリング。しかし、アクロバティックなオーバーヘッド・キックはやり過ぎで、ボールはゴールのはるか上(23分)。
両チームとも素晴らしい試合運びで、展開も速いなか、マルク・ウィルモッツのヘディングシュートはゴールラインを割るが、反則があったとして無効の判定(36分)。
数分間で、ロナウドが2度惜しいチャンスを逃す。最初は、ドリブルで突破するが、ベルギーのゴールキーパー、ヒールト・デフリーヘルにブロックされ(37分)、2度目は、リバウドのクロスに合わせてボレーシュートを打つが、ゴールのわずか上(41分)。
前半、最後のチャンスがロベルトカルロスに訪れる。ゴールの左8メートルあたりの地点で足もとにボールが転がってくるが、角度があまりなく、シュートしたボールはゴールの前を横切って行った(46分)。
後半も、ベルギーのチャンスからゲームは始まった。今度は、ゴール前20ヤード付近からウィルモッツが体を反転させてから豪快なシュートを放つが、マルコスがダイブして、ボールをポストの外に弾き出す(53分)。
このシュートで、ベルギーは自信を深めたのかもしれない。しかし、マルコスが再びチームを救う。ムペンザの前に転がったボールにマルコスは果敢に飛びつき、辛くもボールはエンドラインの外。それに続くコーナーキックのボールはゴール前の危険な位置に落ちてきたが、結局ゴールには至らず(55分)。
この後も、マルコスは見事なセーブを見せる。左足でカーブをかけたウィルモッツのシュートは、完全にゴールを割ったように見えたが、ゴールキーパーは指先でボールを弾き出した(63分)。
リバウドの素晴らしい個人技で、ついにブラジルが均衡を破る。ロナウジーニョが中央に出したボールに対して、リバウドは胸でのトラップから、器用なボールさばきを見せる。絶妙な技から生まれたシュートは、ディフェンダーに当たってかすかに角度を変えてゴールへ(1:0、67
分)。
同点に追いつくために攻撃の手を緩めないベルギーは、バルト・ホールがファーポスト付近に突進し、絶好のチャンスを作り出す。しかし、ホールはバウンドしたボールのコントロールができず、ぽっかり開いたブラジル・ゴールへのシュートはならず(73分)。
さらに、ウェスリー・ソンクが同点のチャンスを掴む。しかし、ゴール前16メートルからの左足のシュートは、マルコスがナイスセーブ(30分)。
次々と攻撃の選手を送り出し、ボールを支配するベルギーだが、守備面での不安がつきまとう。後半に交替で入った、ブラジルのクレベルソンが右サイドを突破し、走り込んできたロナウドにセンタリング。目の前にいるのがゴールキーパーだけという状況で、ロナウドは比較的あっさりとゴールを決める(87分)。
ベルギーが1点をばん回するチャンスがホールに訪れる。しかし、ホールのシュートはまたも決定力に欠け、ゴールの右横から打ったボールはサイドネットに吸い込まれた(90分)。
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2002年06月16日 |
スウェーデン 1-2 セネガル(延長)
ゴール SWE 11 ヘンリク・ラーション(11')
SEN 7 アンリ・カマラ(37') 7 アンリ・カマラ(104')
大分ビッグ・アイスタジアムで行われた決勝ラウンド第1戦で、セネガルのアンリ・カマラがFIFAワールドカップ史上2度目のゴールデンゴールを含む2ゴールの活躍でスウェーデンに引導を渡した。この劇的なゴールによってセネガルが準々決勝にこまを進んだセネガルの次の相手は、日本対トルコ戦の勝者となる。
先制したのスウェーデンだったが、ヘンリク・ラーションが11分に決めたヘディングシュートをアンリ・カマラが前半終盤に取り消した。そして延長前半終了間際に同選手が決めた決勝点は、FIFAワールドカップ史上2度目のゴールデンゴールだった。セネガルは試合を通じてボールをうまく動かし、エルハジ・ディウフが出場停止の司令塔カリル・ファディガの分まで活躍し攻撃を引っ張った。スウェーデンも司令塔のフレドリク・ユングベリを怪我で欠いたが、チャンスを作ることができた。
スウェーデンが素晴らしい立ち上がりを見せ、ゴール前25メートルからのトビアス・リンデルートの強烈なシュートで序盤の主導権を握る(3分)。
その1分後には、フリーキックからの巧妙なプレーで、スウェーデンが先制点の決定的チャンスを迎える。フルーキックのボールは、広々としたスペースにいたオロフ・ミャルビーに流される。スウェーデンのディフェンダーはフリーでゴールに向かい、右足で正確なシュートを打ったが、トニー・シルバが足を伸ばして見事なセーブ。リバウンドのボールをマグヌス・スベンソンが狙ったが、至近距離からのシュートはゴールの横(4分)。
セネガルも反撃。スウェーデン・ディフェンスの頭越しに、ラミン・ディアッタが走り込んだパプ・チャウに正確なパス。しかし、ストラスブールのフォワードのシュートはバーのわずかに上(9分)。
やがて、北欧のチームの攻勢が実を結ぶ。左からのコーナーキックに合わせて、ヘンリク・ラーションがヘッディング。セルティックのストライカーは、ゴール前まったくフリーで、本大会3点目のゴールを決めた(1:0、11分)。
懸命にプレーするエルハジ・ディウフに、同点に追いつく決定的なチャンスが2度訪れる。最初は、ゴール前での幻惑的なドリブルでペナルティー・キックを獲得したかに思われた。その後、左足のシュートがブバ・ディオプの足下に届いたが、ラインズマンのフラッグが上がり、オフサイドの判定(26分)。
悔しい判定であったが、テランカのライオンは怒濤のような攻勢を仕掛ける。そして、攻勢はついに報われる。ディウフが前にはたいたボールをアンリ・カマラが胸でトラップ。それから、ミッドフィールダーは体を反転させ、右足の強烈なシュートをマグヌズ・ヘドマンが守るゴールの隅に叩き込んだ(1:1、37分)。
前半終了間際、スウェーデンが勝ち越しの絶好のチャンスを掴むが、アンデシュ・スベンソンの正確なフリーキックはシルバが左にダイブして見事にセーブ(42分)。
後半に入って、いきなりスウェーデンがチャンスを掴み、アフリカのチームをひやりとさせる。キックオフから、アンデシュ・スベンソンがいきなり突進し、ペナルティー・エリアのすぐ外から鮮やかなシュートを放つ。シルバはボールを弾いてしまったが、なんとか危機は凌いだ(46分)。
前半とは違い、スウェーデンは攻勢を緩めない。ペナルティー・エリアのやや内側の位置から、マルクス・アルベックが放った見事なボレー・シュートはほとんどゴールに入ったかと思えたが、ここもシルバが頑張り、ギリギリでボールを処理する(52分)。
ヨーロッパのチームはさらに攻勢を続け、アルベックがヘディングで叩きつけたボールは、ゴール前のアンデシュ・スベンソンに。素晴らしい連係が決定的なチャンスに結びついたが、ミッドフィルダーのパワフルなボレー・シュートはゴール・ポストを大きくそれる(57分)。
セネガルも反撃し、得点の絶好機を得る。オマル・ダフが切れ込んで、パプ・チャウにマイナスのパス。しかし、ストライカーのシュートはボールにミートしなかった(59分)。
セネガルは前半で見せたような激しいリズムを取り戻すことはできないが、ペナルティー・エリアの外からディウフが際どいフリーキックを蹴る(68分)。
スウェーデンも、再度勝ち越しのチャンスを掴む。ラーションがアンドレアス・アンデションに絶好のパスを送るが、シュートは力なくシルバとクロスバーの上を越える(72分)。
終盤、攻勢をかけたのはセネガルの方であったが、ズラタン・イブラヒモビッチがペナルティー・エリアに切れ込み、スウェーデンの勝利を決定づけるゴールのチャンスを掴む。しかし、ニア・ポストへのシュートはシルバの守備を破ることができない(80分)。
ゲームはこれで終わるわけではなく、ゴールデン・ゴール方式の延長戦に突入する。
FIFAワールドカップTM韓国・日本初の延長戦は、序盤セネガルが主導権を握る。セネガルFWチャオが放ったシュートはゴールバーを僅か越えていく(92分)。その直後スウェーデンは攻撃に転じるものの、逆にセネガルMFアムディ・ファエに強烈なボレーシュートを放たれてしまう(93分)。
その後絶好のチャンスを得たのはスウェーデン。FWラーションの芸術的なループパスに反応したアンデシュ・スベンソンがそのボールをエリア内で受け取る。素早く体を反転させて放ったシュートは、相手GKシルバを抜いたのだが、惜しくもゴールポストによって阻まれてしまう(95分)。
セネガルFWディウフの見事なドリブルは、周囲に試合を決定付けたかと思わせた。エリア・ボックス上で相手DFアンドレアス・ヤコブソンに対して股抜きを演じ、そのままゴール前でシュートを放つが、僅か横に逸れてしまう(98分)。
そして試合を決した重要なゴールは、アフリカ勢の一瞬のひらめきから生まれた。チャウの華麗なヒールパスは、FWアンリ・カマラの足元に。切れのあるカットで相手DFを翻弄したカマラはそのままシュートに持ち込み、スウェーデンGKヘドマンの守るゴールを突き破る。全セネガル国民を歓喜に奮い立たせた瞬間だった(スウェーデン1-2セネガル、104分)。
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2002年06月18日 |
日本 0-1 トルコ
ゴール TUR 22 ユミト・ダバラ(12')
トルコは序盤にユミト・ダバラが先制ゴールを上げ、準々決勝に勝ち進んだ。準々決勝ではセネガルと対戦する。雨が降りしきる宮城で、同点に追いつこうと勇敢な闘いを見せた共催国の日本だったが、頑強なトルコを破ることは叶わなかった。
後半、日本は何万人ものサポーターの応援にのり中盤でよくボールを支配したが、守備を固めたトルコが危ない場面に遭遇することはほとんどなかった。両チームともFIFAワールドカップTM決勝トーナメントに進出したのは今回がはじめて。
まず、トルコが共催国の日本に攻めかかる。イルディライ・バスチクがいきなり突進。スルーパスは、ゴール前の危険な位置にいるバストゥルクに。楢崎正剛が瞬時に反応して前に飛び出し、なんとか危機を凌ぐ(1分)
最初に絶好機が生まれたが、試合にはリズムが生まれ、両チームは序盤の速い展開にも順応し始めた。
先制点を奪ったのは、トルコ。ディフェンスの中田浩二のミスが原因となった、コーナーキックのボールをエルギュン・ペンベがゴール前に上げる。相手マーカーとの空中戦に競り勝った、ユミト・ダバラがヘディング・シュート。ボールは楢崎の横を通り、ニア・ポストの内側に入った(0:1、12分)。
ひたすら同点に追いつきたい日本は、絶えず積極的に攻め立て、素晴らしスルーパスを受けた三都主がペナルティー・エリアに切り込む。厳しい角度からミッドフィールダーが放ったシュートは、ゴールキーパーのルスチュ・レクベルを慌てさせたが、なんとかピッチの外にクリア(21分)。
ハカンシュキュルがチップキックでふわりと浮かしたボールは楢崎の意表を突いたが、ゴールキーパーは丁寧にボールを処理(25分)。
トルコもじわじわと反撃。空中戦に競り勝った、ハカンシュキュルがヘディングで落としたボールは、ハサン・シャシュに。ペナルティー・エリアのやや外から放ったハーフ・ボレーのシュートは、バーのやや上(26分)。
後半の終盤、三都主のフリーキックにより日本が同点に追いついたと思われた。しかし、ペナルティー・エリアのほんの少し外から放ったキックは、ゴールの隅に当たってしまう。
後半、準々決勝進出を確実なものにするため、トルコは追加点をとりにきた。しかし、最初に決定的なチャンスを作ったのは日本のほうだった。中田英寿の鋭いシュートをルスチュがうまく処理できず、弾いたボールをアルパイ・オザランがクリア。
トルコも反撃。左サイドでシャシュが素晴らしい走りを見せ、日本ディフェンダーを2人かわす。シュートも見事であったが、ゴールキーパーの楢崎が身を挺して、辛うじてブロック(60分)。
試合を振り出しに戻したい日本。西沢明訓がチャンスを握り、ヘディング・シュートでルスチュに襲いかかるが、ゴールならず(61分)。
そのすぐ後には、明神智和がペナルティー・エリアの外から強引なシュートを放つが、スリップしたボールはトルコ・ゴールの数インチ外(63分)。
バストゥルクがゴールに走り込む。ただし、シュートは日本ゴールの枠の外。しかし、ストライカーのシュートは、トルコにまだ攻撃の意思が残っていることを印象づけた(66分)。
同点を目指してひたすら攻撃を続ける日本は、トルコのペナルティー・エリア付近で西沢が見事なターンを見せる。シュートはうまくボールにミートしたが、わずかにバーの上。青い色でスタジアムを埋め尽くしたサポーターから、悲嘆の声が漏れる(80分)。
攻めても、攻めても、どうしても日本はゴールを奪うことができず、FIFAワールドカップでの日本の夢は、0:1の敗戦により砕け散った。
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2002年06月21日 |
イングランド 1-2 ブラジル
ゴール ENG 10 マイケル・オーウェン(23')
BRA 10 リバウド(47'+) 11 ロナウジーニョ(50')
ブラジルは前半、後半にそれぞれリバウドとロナウジーニョがゴールを決め、イングランドを打ち下した。これまで4度の世界王者に輝いたブラジルは準決勝に駒を進め、トルコ対セネガル戦の勝者と対決する。
静岡で攻撃的ミッドフィルダーのロナウジーニョは波乱に富んだドラマを演じてみせた。リバウドの最初のゴールをお膳立てし、後半戦に素晴らしいフリーキックから追加点、そしてそのわずか数分後に退場となった。スヴェン・ゴラン・エリクソン監督率いるイングランドは、前半23分にマイケル・オーウェンが先制点を放ち、リードしていた。
最初の10分間、両チームとも相手のミスをじっと待ちかまえる展開。バルセロナのリバウドがペナルティー・エリアのやや外から鮮やかなシュートを放つが、それも得点には結びつかず、両チーム互角の展開が続く(6分)。
おなじみのサンバのリズムに乗りながら、ブラジルが積極的に攻撃を仕掛けるようになるが、イングランドはディフェンスに人を割き、反撃の機を狙う。ペナルティー・エリアの外から蹴った、ロベルト・カルロスのフリーキックは、相手に当たって大きく跳ね返り、デービッド・シーマンが守るゴールの横に外れる(14分)。
ペナルティー・エリアの端でのロナウドとロナウジーニョの絶妙のパス回しから、ロナウドが意表を突いたシュート。しかし、シーマンは余裕をもってダイブし、強烈なカーブがかかった右足のシュートをゴールの外に弾き出す(19分)。
ブラジルのディフェンス・ラインの混乱に乗じて、マイケル・オーウェンがこの試合最初のゴールをあげる。エミール・ヘスキーからのロング・ボールをブラジルのディフェンダー、ルシオがトラップ・ミス。跳ね返ったボールは、ペナルティー・エリアの端にいたオーウェンの足もとに。ゴールデン・ボーイは楽にボールをコントロールし、不運なマルコスの脇にボールを流し込んだ(0:1、23分)。
前半の残りの時間、ブラジルは激しく攻勢をかけ、なんとか同点に追いつこうとする。しかし、得点のチャンスはヘスキーに訪れ、ループ気味のヘディング・シュートはわずかにバーの上(31分)。
そしてついに、誰にも真似ができないような個人技から、ブラジルが同点に追いつく。ロナウジーニョが幻惑的なドリブリで長い距離を独走し、イングランド・ディフェンスを切り裂く。それから、ペナルティー・エリアのリバウドへ素早いパス。ミッドフィルダーがダイレクト・シュートでボールをゴールの隅に叩き込んだ(1:1、47分)。
後半の立ち上がりから、ブラジルはイングランド陣に攻めかかる。そして、攻勢はすぐに功を奏した。ゴール前28ヤードからのロナウジーニョの巧みなフリーキックは、ふわりと浮いてシーマンの頭上を越え、ゴールに(1:2、50分)。
今度は、1点をリードされたイングランドが攻勢に出る。ヘスキーの速いパスはブラジル・ディフェンスの隙を突き、ゴールの前を横切る(53分)。そして、イングランドに絶好の反撃のチャンスが訪れる。ダニー・ミルズにシューズの裏を見せてタックルしたとして、ブラジルの殊勲者、ロナウジーニョに退場の宣告(57分)。危険なプレーをしたとの判定を受けたブラジルの選手は、ゲーム・オフィシャルに執拗に申し立てを行ったが、結局は傷心とともにピッチを去った。
なんとか同点に追いつこうと、ダニー・ミルズがサイドから前線に上がる。ペナルティー・エリア内でディフェンダーはうまく体を反転させ、シュートのスペースを作り出す。シュートはディフェンスに当たり、バーを越えたものの、イングランドの攻撃は徐々に危険なものとなってきた(74分)。
1人欠けた状態でも、南米のチームはボールの支配を続け、後半もほとんどペースを握っていた。攻めなければならないイングランドは、どうしても攻撃の糸口を見つけられず、本大会から姿を消すこととなった。
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2002年06月21日 |
セネガル 0-1 トルコ(延長)
ゴール TUR 17 イルハン・マンスズ(94')
大阪で行われた準々決勝は、イルハン・マンズスがゴールデンゴールを決め、トルコをベスト4進出に導いた。両チームとも一歩も引かず、白熱した攻防戦が繰り広げられ、驚くべき準々決勝戦となった。
しかし、延長戦に入り輝きを取り戻したトルコは、途中交代でピッチに立ったイルハン・マンズスがユミト・ダバラのクロスから美しいゴールを奪取、試合に終わりを告げた。独特のリズムとプレーで始終、観客を沸かせたセネガルは、初出場ながら前回の世界王者フランスを倒し、グループAを突破。FIFAワールドカップ史上、準々決勝まで唯一駒を進めたアフリカ勢となったが、ここで大会から去ることになった。
両チームとは、序盤に素晴らしい攻撃を見せ、セネガルはエルハジ・ディウフ、トルコはハッサン・シャシュという中心選手が、それぞれチームを引っ張る。最初の15分、両キーパーが際どくセーブするという場面こそなかったが、ディウフとイルディライ・バストゥルクがそれぞれペナルティー・エリア内でチャンスを作り出す。しかし、どちらもシュートを打つまでには至らない。
セネガルにとっては不運としか言えない出来事があった。カリル・ファディガのシュートはトルコのキーパー、ルスチュ・レクベルの脇を抜いたものの、ボールは自チームのフォワードのアンリ・カマラに当たって、先制点のチャンスを逃す。カマラも自力でなんとかボールをネットに突き刺したが、彼のポジションがオフサイドと判定され、ゴールは無効となった(19分)。
つねにトルコの得点源として広く知られながら、本大会ではいまだ得点をあげていないハカンシュキュルが、絶好のチャンスを逃してしまう。シャシュからのパスは、ゴールまで6メートルの地点で待ちかまえていたシュキュルにとって、なんの問題もなくゴールネットに放り込むことのできるものであったが、ファースト・タッチがうまくいかず、ボールは彼を通り過ぎて逃げていってしまった(28分)。
前半の間ずっと、シュキュルには、なにもかもがうまくいかない。左サイドからエルギュン・ペンベから低いクロスが回ってきたが、シュキュルはまたも至近距離からのシュートに失敗し、願ってもないチャンスを逃してしまう(39分)。
ハーフタイムの直前、オマル・ダフがバストゥルクのゴールを奪う。シャシュが素晴らしボールをペナルティー・エリアに供給。セネガルのゴールキーパー、トニー・シルバの前でバストゥルクがヘディングで叩きつけたボールは、ゴールに向かって転がる。しかし、ボールがゴールラインを割る寸前、ダフがスライディングしながら際どくボールをクリア(44分)。
後半の立ち上がりも、前半と同じようで、両チームともが危険な雰囲気を醸していた。後半の序盤、ディウフが数インチの差でゴールを逃す。ゴール前25メートルから蹴ったフリーキックは、わずかにゴール右隅をはずれる(53分)。次に、バストゥルクが素晴らしい走りを見せ、ペナルティー・エリア内でフリーになるが、シュートはディフェンダーがブロック(55分)。
両チームとも序盤に攻勢をかけた後、しばらくの間トルコはひたすらプレッシャーに耐えた。右サイドからユミト・ダバラが出したクロスがシュキュルに向かったときには、我慢が実を結んだように見えたが、最後の瞬間にセネガル・ディフェンダーがボールを外にクリア(64分)。
後半も時間が経過するにつれ、得点のチャンスもそれほど多くはなくなった。特にトルコのディフェンスは見事な仕事ぶりで、ディウフを抑え込んでいた。ただし、トルコの攻撃はより正確性を欠くようになった。ディフェンスの背後に回り込んだ、バストゥルクが絶好のチャンスを逃す。シュートを打つ代わりに、バストゥルクはなぜかクロスを送ることを選んでしまい、ボールは高く浮いてしまい、チャンスはついえた(77分)。
ロスタイムでは、カマラが2試合連続でセネガルの貴重なゴールをあげるチャンスを得るが、ペナルティー・エリアのやや外からのセネガル選手のシュートは、ルスチュが素晴らしい反応でブロック(92分)。
延長に入り、わずか4分でトルコがゴールデン・ゴールをあげた。右サイドのタッチライン際からダバラがクロス。後半にシュキュルの交替として入った、イルハン・マンスズが、ゴールエリアの端から芸術的なボレー・シュートでボールを左側のサイドネットに叩き込んだ(94分)。
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2002年06月26日 |
ブラジル 1-0 トルコ
ゴール BRA 9 ロナウド(49')
優勝回数4回のブラジルが後半に舞い込んだロナウドの得点によってトルコのチャレンジを振り切り、優勝回数3回のドイツとの決勝戦を実現させた。意外にも、両国がFIFAワールドカップでの初対戦となる。
両チームがスリル満点で創造性にあふれるサッカーを展開したが、ブラジルが終始優勢を保っていた。中盤の司令塔ロナウジーニョを出場停止で欠くブラジルはトルコ陣内で空いたスペースを突く動きがうまく、カウンターアタックもトルコディフェンスに恐怖を与えた。得点を決めたロナウドが何度もゴールに迫ったが、トルコGKルスチュ・レクベルがファインセーブを連発した。トルコはブラジルに負けない個人技と中盤の構成力を見せ付け、準決勝にふさわしいパフォーマンスを見せた。
ゲームの主導権を握るのは我々だと、ダークホースのトルコに宣言するかのように、いきなり南米のチームが素早い攻撃を仕掛ける。しかし、トルコもまったく臆した様子は見せず、気迫に満ちた自分たちのスタイルで、堂々と反撃。序盤には、エムレベロゾールがこの試合最初のシュートを放つが、マルコスが体を屈めて、ボールをキャッチ(6分)。
そのすぐ後にも、エムレが蹴ったフリーキックがペナルティー・エリア内でブラジルのキーパーを苦慮させるが、キーパーは危険地域でなんとかボールを処理(9分)。
トルコの攻勢は続き、ファーティ・アクエルの絶妙のクロスにアルパイ・オザランが合わせた、強烈なヘディング・シュートは、マルコスが体を投げ出してなんとかクリア(20分)。
ブラジルも、反撃。ロナウドからのパスがペナルティー・エリアの右側に走り込んできたカフーに渡る。ワンタッチで放った強烈なシュートは、ルスチュ・レクベルがダイブして、ボールを外に弾き出す(21分)。
直後にも、リバウドの意表をついたシュートをルスチュがダイブしてセーブ。キーパーが前に弾いたボールはルーズボールとなり、ロナウドが間髪を入れずシュートするが、これもキーパーが体でブロック(23分)。
ロナウドがまたもミドル・シュートを打つが、今度はルスチュがなんなくキャッチ。前半は、激しいテンポの攻防が続く(29分)。
リバウドのドライブがかかったロング・シュートは、ルスチュが体を倒して、ピッチの外にクリア(34分)。さらに、バルサの選手が得意の左足で蹴ったシュートは、南米のチームに先制点をもたらしたように見えたが、わずかにルスチュの守るゴールの横(36分)。
前半終了前、左サイドを疾走してきたロベルト・カルロスが、素晴らし切り返しからシュートを放つが、またもルスチュが際どくセーブ(43分)。
後半に入ってすぐ、魔術師ロナウドの見事な個人技でブラジルが先制。4人のディフェンスを翻弄したキラーは、つま先で強烈なシュートを放つ。果敢にダイブしたルスチュがボールを弾いたものの、結局ボールはゴールのなかに転がる(1:0、49分)。
南米のチームはさらに攻勢を続けたが、トルコも反撃し、エムレのクロスから流れたボールは、危うくマルコスが守るゴールラインを割るところであった(56分)。
ロナウドがゴール前に走り込んだエジウソンにパスを流しとときは、ブラジルにとって差を2点に開く決定的なチャンスであったが、トルコ・ディフェンスはよく対処して、ボールをピッチの外にクリア。南米のチームが、絶対的に試合を支配し始めた(58分)。
走り込んで来たクレベルソンにロナウドがパスを流したときは、決定的なチャンスが訪れたように見えたが、ミッドフィールダーが放ったシュートはルスチュが難なくキャッチ(61分)。
ブラジルの攻勢はまたも絶好のチャンスを作りだす。カフーのパスは、ペナルティー・エリア内のルイゾンに。ジャンピング・ボレーはうまくミートせず、クロスバーを越える(72分)。
トルコはひたすら同点を狙う。イルハン・マンスズが、シュートかクロスか判断できないような、微妙なボールをゴール前に入れるが、マルコスがなんとかクロスバーの上に弾き出す(78分)。
ハカンシュキュルが歴史に残るゴールを決めそこねる。シャシュのフリーキックは、ゴール前のシュキュルに届き、シュキュルは体を捻りながら素晴らしいシュートを放つ。マルコスは意表をつかれたものの、なんとかボールをゴールラインの外に弾き出す(81分)。
最後の最後まで、トルコは勇敢に戦ったが、試合を制したのは結局ブラジルであった。
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2002年06月30日 |
ドイツ 0-2 ブラジル
ゴール BRA 9 ロナウド(67') 9 ロナウド(79')
横浜で行われた決勝戦は後半に入りロナウドが2ゴールを決め、ブラジルをFIFAワールドカップTM5回目の優勝に導き、1998年フランス大会時の悪夢を払拭した。まさに世界の巨人同士が闘うにふさわしく、試合は互いに一歩も譲らないハードな対決となった。しかし、ロナウドの見事なゴールが、この2チームを引き離した。
本大会で計8得点を上げたロナウドは、リバウドやドイツのミロスラフ・クローゼらに3ゴールの差をつけて得点王(ゴールデン・ブーツ賞)にも輝いた。
実に対照的なプレーを見せた両チームだが、試合は力の拮抗した展開となり、どちらもシュートがポストに弾き返され、どちらも数多くのチャンスに恵まれた。今回が初対決となったドイツ対ブラジルは、アジア初のFIFAワールドカップTMの最後を彩るのにふさわしい、興奮に満ちたドラマティックな試合を見せてくれた。
序盤はドイツが主導権を握る。最初のチャンスは試合開始後10分。ベルント・シュナイダーが右サイドからミロスラフ・クローゼに対して低いクロスを入れる。ブラジルDF陣が混乱するが辛くもコーナーキックに逃れる。
ドイツがブラジルにプレッシャーをかけ続ける。しかし、リズムを掴みきれずにいたブラジルが反撃を開始する。ロナウジーニョの素晴らしいスルーパスで、ロナウドがGKオリバー・カーンと1対1になる。インテル・ミラン所属のストラーカーは、左足のアウトサイドで人を食ったようなシュートを放つが、ボールはファーポストに外れてしまう(19分)。
数分後、ロナウドがまたもや絶好の得点機を逃す。再びロナウジーニョからロナウドへ、今回は短い浮き球のパスだ。しかし、ロナウドのファーストタッチが大きすぎる。弱いつま先でのシュートは飛び出したカーンが難なく押さえる(30分)。
前半の終了間際、ブラジルが猛攻をかける。カウンター・アタックからクレベルソンが好機を作る。しかし、彼の左足のシュートは力なくゴールの右に外れる(42分)。クレベルソンが再びゴールに迫る。しかし、ゴール前25メートルからのシュートはクロスバーを叩く(45分)。ロスタイムに入って、ロベルトカルロスがペナルティースポット付近で待ち受けるロナウドに対して低いクロスを入れる。しかし、今回もカーンが素晴らしいセーブでドイツを救った(46分)。
前半はゴール枠に飛んだシュートが1つもなかったドイツだが、後半開始2分で先制点のチャンスを掴む。左からのコーナーキックにイエンス・エレミースが合わせるが、パワフルなヘディングシュートはエジミウソンの右足にブロックされる(47分)。
数分後、今度はオリバー・ヌビルがブラジルDF陣をひやりとさせる。ゴール前30メートル地点からの強力なフリーキックは惜しくも右ポストに弾かれる(49分)。
ゴール前に仁王のように立ちはだかるカーンにブラジルの3Rが苛立ちを見せ始める。しかし、幸運の女神が南米の雄に微笑みかける。ドイツ陣内でロナウドがディートマー・ハマンからボールを奪い、リバウドにパス。リバウドは25メートル地点からカーンの真正面に鋭いシュートを放つ。これまで非の打ち所がなかったカーンだが、一見なんでもないシュートを前にこぼしてしまう。詰めていたロナウドがボールをゴールに押し込む。(0対1、68分)。
ロナウドの2点目にカーンのミスはもう関係なかった。クレベルソンが右サイドを駆け上がる。中央にいるリバウドにパスを出すが、リバウドはディフェンダーを引き付けてスルー、ボールはロナウドの足元へ。ペナルティエリアの端からロナウドがシュートを放つと、ボールはゴール右下に吸い込まれた(0対2、79分)。
1点を返したいドイツは交替出場したオリバー・ビアホフの初めてのシュートでゴールを脅かす。しかし、15メートル地点からの力強いシュートは、ブラジルGKマルコスが素早く反応して片手でボールを弾き出す(83分)。
試合終了が近づくにつれ、ロナウドの目に歓喜の涙が溢れ出した。
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